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トップへ » » 第7回 「住宅ローンの重圧はデカイ…でも、今が建てどき!?」の巻

帰り道からいきなり現実に戻るOちゃん。
6000万円。35年ローン。
家に帰ってからも、この二つが頭の中でぐるぐると低速でうずまいている……。
「家さ~、建ててみたいけど、いったいワタシら何十年働いたら6000千万も稼げるの~!?」
「さぁ~、やっぱり35年分なんじゃないの~」
もう、あまりの長さにOちゃんはゲンナリ……とおもったら、突然ガバッと起き上がった。
「ン!? 35年ってことは、ローン完済するとき、俺いったいいくつになってんだ?」
「……な、73くらいかな」
「想像するだけでブル~……を通り越して、目の前真っ暗ぁ~だな。73歳までローンを払い続けるだぁ~? それじゃ、賃貸で家賃を払い続けるのと変わらないじゃん。むしろ借金じゃない分、賃貸の方が気が楽なんじゃないの?」
Oちゃんが、73歳ということは、ワタシは65歳……確かに考えたくない数字だ。
「やっぱりさ~、借りられる額イコール返せる額とは違うんじゃないの?」
弱気ながらも、Oちゃん鋭い! 確かに何も満額を借りる必要はない。ア、でも……。
「七十三歳というと気が重いけど、それまで待たなくても、繰上げ返済というワザがあるよ。お金がたまった時点で、ちょこちょこ返済していくの。そうすると返済期間も短くなるし、金利分の支払いも少なくできるし」
「ふ~ん。でも、問題はそのちょこちょこ返済が、計画的に俺たちにできるかどうかだな。
その点、賃貸にはそういう問題はない! 金利とかもないしさ~」
やはり、Oちゃんの気持ちは相当賃貸に傾いているようだ。
それなら、ためしに定年まで賃貸と今持ち家取得にかかる金額を比べてみるか!
図をみると、60歳(定年)のときの賃貸とローンの支払い総額の差額は、賃貸の方が1656万円安い。これを貯金として、退職金(仮に2000万円として)をプラスすると、定年後、現金一括で、3500万円の家が買えることに。
「は? 定年後、賃貸から持ち家に移ろうとしても、そのときには6000万円の家には手が届かないの?」
「ま、フツーにいけば、老後の生活資金もほかに確保しとかなきゃいけないしね~」
しばし、口をつぐむOちゃん。
「…でも、6000万円の家に9000万円も払うのもゴメンだ」
(だから、繰上げ返済で早くローンをおわらせようってところに、戻るわけなんだけどね)
「まぁ……同じ払うなら、あとで自分のものになった方がいいような気もする」
(オ、なんか風向きがかわってきたな……Oちゃん)
「そうそう。それにさ、営業の人も〝今家を建てると税金の優遇がある〟って言ってたじゃない。あれ、調べてみたら、今建てると最大で360万戻ってくるらしいよ~。ホレ」
「サンビャクマン!? それだけあれば、中古のバスボート(釣り用の超デカイボート)買えるじゃんか~! そうか~、建て時かぁ……今が、俺たちの建て時なんだなっ、きっと!」
ふふふ……Oちゃんの目が卑しい釣り人の目に変わった。
よしゃっ、Oちゃん篭絡(ろうらく)ミッション完了だな……!
次回へつづく

画文家:たかぎりょうこ
住宅分野を専門とするライター&イラストレーター。
住宅雑誌、建築専門雑誌などで多数執筆。日本と中国で計10回以上の住みかえを経験してきたが、2005年冬、ついに自宅が完成。
HPでも日常のコミックエッセイ連載中。
⇒http://www.takagiryoko.com/
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